受賞者・優秀作者の紹介

島田荘司選 ばらまち福山ミステリー文学新人賞では,受賞作品は協力出版社から即時出版されることになっています。
また、特別に設けられた優秀作も,随時,協力出版社から出版されています。
ここでは、今までの受賞者・優秀作者のその後の活動等を紹介します。

森谷祐二(もりやゆうじ)

福島県出身、在住。

第12回受賞作

約束の小説

2020年3月 原書房

 医師の瀬野上辰史は、日本有数の名家である天城家の後継者として、かつて暮らしていた天城邸へと呼び戻された。雪深い、極寒の地にそびえ立つ、規格外の規模を誇る天城邸で辰史を待っていたのは、その帰りを快く思っていない者からの血腥い警告であった。
 やがて警告は現実となる。陸の孤島と化した天城邸で起きる連続殺人。その謎に、辰史と探偵の新谷が挑む。

著者よりひとこと

 この度は「島田荘司選 ばらのまち福山ミステリー文学新人賞」という素晴らしい賞をいただきまして、まことにありがとうございます。敬愛する島田先生を初め、賞の運営に携わったすべての関係者さまに心よりの感謝を申しあげます。
 長年に渡る投稿生活を経て、念願の受賞ではありますが、ここがゴールなのではなく、ここからが本当のスタートなのだと自らによくいいきかせて、さらなる努力を重ねていきたいと思います。 

近 況

 編集長にも複数回読んでもらった上で進めていた2作目を半年以上も後になって突然白紙に戻される。
 その件に関して編集者と何度かやり取りをし、その後改めて返事をするといわれたが約2年半以上が経過した現在に至るまで返信なし。
 待っている間に仕上げた複数の原稿を送付するもすべて無視される。
 約1年待ってから編集長に相談するも、その後よくわからないまま今年3月を最後に返信なし。

 以前福山市で島田先生とお会いした際、デビュー当初の知念さんが原稿を放置されたという話を各社編集者さんの前でされており、それを自分は「今の福ミスでは決してそんなことはないから安心して」という前向きなメッセージだと受け取っていたので、なんだかとても残念に思いました。
 まあ、人間としてここまで雑に扱われることは、出版業界以外では普通めったにないことだと思いますので、それはそれで貴重な経験をさせていただいた、と無理やりにでも自分を納得させるしかありません。(2024年3月)

著作品一覧

約束の小説(2020年3月 原書房)