島田荘司選 ばらまち福山ミステリー文学新人賞では,受賞作品は協力出版社から即時出版されることになっています。
また、特別に設けられた優秀作も,随時,協力出版社から出版されています。
ここでは、今までの受賞者・優秀作者のその後の活動等を紹介します。
第16回優秀作
2025年3月 光文社
相模湖畔に建つ碇矢邸で、資産家の当主が忽然と姿を消す。碇矢家所有の自家用ヘリコプターが奥多摩上空五百mを飛んでいる時に黒い影と接触するが、この時機体に残された赤いシミは、DNA鑑定の結果、当主の血液であることが判明した。片足が不自由な当主は幼い頃からの夢を叶え、イカロスのように大空を飛んでいたのか。奇想天外なからくりを屋敷の新人メイドが解き明かす。
この度は優秀作として選考いただき、ありがとうございます。学生時代に島田荘司先生の『斜め屋敷の犯罪』を読んで、いつか機会があれば自分も挑戦してみたいと考えていました。あれから40年。還暦を迎えて、社長業の傍らやっとそれなりに執筆時間を確保できるようになり、島田先生に自分の作品を読んでいただけるところまで来たことを何よりも嬉しく思っています。今後も、大いなる謎をロジカルに解明する作品に挑み続けます。(2023年10月)
弥生の空が美しく晴れ渡り、少しずつ暖かさを感じるようになりました。
竹中さん、福ミス受賞おめでとうございます。今回、仕事の関係で表彰式には出席できませんが、ひと言お祝いを申しあげます。
私自身も、昨年優秀作に選考いただきました『片翼のイカロス』を三月十日に上梓する運びとなりました。特に会社内では公開していなかったのですが、どこから情報を得たのか、「なんか社長が官能小説書いてるらしいぞ」とか「もうすぐ芳賀書店から出版されるんだって」などの不確かな情報が流れたため、この機会にきちんと伝えることにしました。(笑)
光文社編集部の方との打ち合わせでは、普段ビジネスの世界では味わえないような高揚感を得ました。迷惑がられながらも改稿のたびに護国寺まで出向き、お話を伺っては「なるほど」「確かに」と何度も得心したことを憶えています。あらためて御礼を申しあげます。
それでは皆さま。季節の変わり目ですので、風邪など召されぬようご自愛くださいませ。(2025年3月)