受賞者・優秀作者の紹介

島田荘司選 ばらまち福山ミステリー文学新人賞では,受賞作品は協力出版社から即時出版されることになっています。
また、特別に設けられた優秀作も,随時,協力出版社から出版されています。
ここでは、今までの受賞者・優秀作者のその後の活動等を紹介します。

竹中篤通(たけなかあつみち)

三重県桑名市出身。医師。京都大学理学部卒業。スズキ株式会社勤務を経て、名古屋市立大学医学部卒業。

第17回受賞作

片腕の刑事

2025年3月 原書房出版

 商業ビルの階段に、右腕を切断された死体がある――と通報が入った。かつて医師を目指した刑事の紀平は、先輩刑事の倉城と共に現場へ急行する。死体を探して階段を上がる途中、紀平は何者かに突き飛ばされ、転落して意識を失った。
 紀平が目を覚ますと、倉城の右腕が切断されていた。瀕死状態の倉城は、犯人の逃走先を告げ、紀平に追うよう命じた。ところが、逃走先は行き止まりで、犯人は密室から忽然と消失していた。

著者よりひとこと

 暇つぶしで始めた小説の執筆は、徐々に楽しくなり、いつの間にか生活の一部になっていました。
 昔から読書は好きだったものの、十代の頃は作家やジャンルに拘りはなく、色んな作品を読んでいました。二十歳くらいのときに島田先生の作品と出合って、以降は本格ミステリに夢中になりました。
 そんな私の『片腕の刑事』を受賞作に選んでいただき、ありがとうございます。良い作品に仕上げて世に出せるよう頑張ります!(2024年10月)

近 況

秋に第四子が誕生しました。六、四、二、〇歳児に囲まれ、幸せな日々を過ごしています。

作家としても、ありがたいことに、第二作『鈴鹿サーキット殺人事件』を上梓させていただきます。

四万人の観客が詰め掛けた鈴鹿サーキットで、レース中のドライバーが殺害されるミステリです。(2026年2月)

著作品一覧

片腕の刑事(2025年3月 原書房)

鈴鹿サーキット殺人事件(2026年3月 原書房)

高林さわ(たかばやしさわ)

1945 年5月3日生まれ。千葉県出身。千葉大学卒。米国パデュー大学大学院(修士課程)留学。中学教師、塾自営の後引退。1981年「小説現代新人賞」受賞。

第5回受賞作

バイリンガル

2013年5月 光文社

 アメリカ人の夫と離婚した永島聡子は、日本に帰国し、予備校の講師をしながら一人息子を育てた。ある日、沢田仁奈という女性が聡子のもとを訪ね、自分の両親が亡くなるきっかけとなった、30年前にインディアナ州ラフィエットで起きた誘拐殺人事件の内容を話して欲しいと頼む。仁奈には親切にしなければと思いつつも、乗り気になれずにいた聡子だが、仁奈の日本での生い立ちや生活を聞き、事件の全貌を語り出す。

著者よりひとこと

 「島田荘司選 ばらのまち福山ミステリー文学新人賞」という大きな賞をいただくことができまして、ほんとうにありがたく、感謝しております。
 島田先生はじめ、選んでくださった皆様に、心より御礼申し上げます。30年前に賞をいただいた後、長いブランクがありましたが、諦めずに書き続けてよかったです。書く場所を再び与えていただいたのですから、頑張らねば、と思っております。どうもありがとうございました。。(2012年10月)

近 況

 2025年は、四柱推命の「絶」にあたるとのこと。暦の厄年のようなものではないかと思い、気をつけていましたが、年齢のせいか一年中体調が悪く、ひどい状態でした。

 さらに、円安のせいなのか、インバウンドの人々が大きなスーツケース持参で訪れ、一泊じゃ帰らず、なんだかんだと賑やかに過ごして行きました。体調が悪いところに彼らの世話をする羽目になり、さすがに日本のおばさんの愛想笑いも引っ込みました。

 頼られれば「ウエルカム」くらいは言いますけど、度重なればゲンナリします。友達の友達を紹介するのはナシにしてちょうだいと文句を言ったら、すごく驚いて謝って来ました。どんなつもりなんでしょうねえ。

 ようやく25年が終わります。来年は私の好きな「午」の年。体がよくなったら折を見て、競馬を見に行きたいと思っています。 (2026年2月)

著作品一覧

バイリンガル(2013年5月 光文社/2018年4月  光文社文庫)

知念実希人(ちねんみきと)

1978年10月12日沖縄県生まれ。東京都在住。東京慈恵会医科大学卒。2004年から医師として勤務。日本内科学会認定医。

第4回受賞作

誰がための刃 レゾンデートル

2012年4月 講談社

 自らが末期癌に冒されていることを知った若手の外科医、岬雄貴は、自暴自棄となり殺人を犯してしまう。そのことがきっかけで、連続殺人鬼「ジャック」と接触を持った雄貴は、ジャックの思想に感化され、その共犯となる。偶然助けた少女、沙耶と心を通わすうちに、自らの行動に苦悩するようになる雄貴。「ジャック」はなぜ殺人を繰り返すのか、少女はなぜ追われるのか。残り少ない命をかけ、雄貴は少女のために戦いに挑む。

著者よりひとこと

 このたびは福山ミステリー文学新人賞という素晴らしい賞を受賞させて頂き、島田先生を初め関係者の皆様には心より感謝しております。
 応募の際は、この作品が「本格」を求めている福ミスに相応しいものなのか何日も迷いましたが、福ミスの選考方法や最終選考まで残れば島田先生に選評を頂けることに惹かれ、思い切って応募しました。受賞を知った時はすぐには信じられなくて一瞬呆然とした後、天にも昇るような気持ちになりました。
 今回の作品は8年間の医療現場での経験を詰め込むことで、末期癌に冒された主人公から見た世界、そしてその生き様をできるだけリアルに描くように努めました。読んでくださった皆様に楽しんで頂ければ幸いです。
 今後は賞の名に恥じぬよう精進し、読者の方に喜んで頂ける小説を書いてまいりたいと思っております。どうぞよろしくお願いいたします。(2012年5月)

近 況

 最近は小説だけでなく、漫画の原作やポップアップストアの企画など、ありがたいことに多岐にわたるお仕事の依頼を頂いて、とても新鮮な気持ちで仕事ができています。

 新しいチャレンジは試行錯誤の繰り返しで、心身ともに負担が大きいですが、その一方で創作家として刺激を得ることができ、楽しんでおります。

 ただ、私の本分は小説家であることは変わりませんので、様々な経験で培った感性をうまく小説に落とし込み、誰も見たことないような作品を作りたいと思っています。(2026年2月)

著作品一覧

誰がための刃 レゾンデートル(2012年4月 講談社/2019年4月 実業之日本社文庫)
ブラッドライン(2013年7月 新潮社)
優しい死神の飼い方(2013年11月 光文社/2016年5月 光文社文庫)
天久鷹央の推理カルテ(2014年10月 新潮文庫nex/2023年10月 実業之日本社)
仮面病棟(2014年12月 実業之日本社/2020年2月 実業之日本社文庫)
天久鷹央の推理カルテⅡ ファントムの病棟(2015年3月 新潮文庫nex/2023年11月 実業之日本社)
改貌屋 天才美容外科医・柊貴之の事件カルテ(2015年5月 幻冬舎)
天久鷹央の推理カルテⅢ 密室のパラノイア(2015年6月 新潮文庫nex/2023年12月 実業之日本社)
黒猫の小夜曲(セレナーデ)(2015年7月 光文社/2018年1月 光文社文庫)
スフィアの死天使 ―天久鷹央の事件カルテ―(2015年8月 新潮文庫nex/2023年11月 実業之日本社)
神酒クリニックで乾杯を(2015年10月  KADOKAWA)
天久鷹央の推理カルテⅣ 悲恋のシンドローム(2016年2月 新潮文庫nex/2024年1月 実業之日本社))
淡雪の記憶 神酒クリニックで乾杯を(2016年4月  角川文庫)
白銀の逃亡者(2016年6月 幻冬舎/2023年5月 光文社文庫)
幻影の手術室 ー天久鷹央の事件カルテー(2016年9月 新潮文庫nex/2023年12月 実業之日本社))
天久鷹央の推理カルテ 1巻(コミック)(2016年9月 新潮社)
あなたのための誘拐(2016年9月 祥伝社)
時限病棟(2016年10月 実業之日本社)
天久鷹央の推理カルテⅤ 神秘のセラピスト(2017年3月 新潮文庫nex/2024年2月 実業之日本社)
天久鷹央の推理カルテ 2巻(コミック)(2017年3月 新潮社)
屋上のテロリスト(2017年4月 光文社)
崩れる脳を抱きしめて(2017年9月 実業之日本社)
螺旋の手術室(2017年10月 新潮社)
甦る殺人者-天久鷹央の事件カルテー(2017年11月 新潮文庫nex/2024年1月 実業之日本社)
天久鷹央の推理カルテ 3巻(コミック)(2017年11月 新潮社)
祈りのカルテ(2018年3月 KADOKAWA)
天久鷹央の推理カルテ 4巻(コミック)(2018年6月 新潮社)
火焔の凶器-天久鷹央の事件カルテ-(2018年8月 新潮文庫nex/2024年2月 実業之日本社)
ひとつむぎの手(2018年9月 新潮社/2021年4月 新潮文庫)
神のダイスを見上げて(広島版 2018年11月 光文社/全国版 2018年12月 光文社)
 レフトハンドブラザーフッド(2019年3月 文藝春秋/2021年11月 文春文庫)
 魔弾の射手-天久鷹央の事件カルテ-(2019年8月 新潮文庫nex/2024年3月 実業之日本社)
ムゲンのi(上・下)(2019年9月 双葉社/2022年2月 双葉文庫)
誘拐遊戯(2019年10月 実業之日本社)
十字架のカルテ(2020年3月 小学館/2022年11月 文春文庫)
医療ミステリーアンソロジー「ドクターM」(2020年7月 朝日文庫)アンソロジー収録
神話の密室 天久鷹央の事件カルテ(2020年8月 新潮文庫nex/2024年3月 実業之日本社)
傷痕のメッセージ(2021年3月 KADOKAWA)
硝子の塔の殺人(2021年7月 実業之日本社/2025年10月 実業之日本社)
久遠の檻 天久鷹央の事件カルテ(2021年8月 新潮文庫nex/2024年4月 実業之日本社)
真夜中のマリオネット(2021年12月 集英社/2024年6月 集英社文庫)
Jミステリー2022SPRING(2022年4月 光文社文庫)
死神と天使の円舞曲(ワルツ)(2022年5月 光文社/2024年11月 光文社文庫)
祈りのカルテ 再会のセラピー(2022年8月 KADOKAWA/2025年8月 角川文庫))
生命の略奪者ー天久鷹央の事件カルテー(2022年9月 新潮社/2024年4月 実業之日本社)
機械仕掛けの太陽(2022年10月 文藝春秋/2025年1月 文春文庫)
作家 超サバイバル術!(2022年12月 光文社)
ヨモツイクサ(2023年5月 双葉社)
放課後ミステリクラブ1 金魚の泳ぐプール事件 2023年6月 ライツ社)
吸血鬼の原罪 天久鷹央の事件カルテ(2023年10月 実業之日本社)
放課後ミステリークラブ2 雪のミステリーサークル事件(2023年10月 ライツ社)
となりのナースエイド(2023年11月 角川文庫)
羅針盤の殺意 天久鷹央の推理カルテ(2024年2月 実業之日本社)
放課後ミステリクラブ3 動くカメの銅像事件(2024年2月 ライツ社)
絶対零度のテロル 天久鷹央の事件カルテ(2024年4月 実業之日本社)
放課後ミステリクラブ4 密室のウサギ小屋事件(2024年6月 ライツ社)
傷痕のメッセージ(2024年9月 KADOKAWA)
猛毒のプリズン 天久鷹央の推理カルテ(2024年10月 実業之日本社)
放課後ミステリクラブ5 龍のすむ池事件(2024年10月 ライツ社)
サーペントの凱旋 となりのナースエイド(2024年12月 KADOKAWA)
呪いのシンプトム 天久鷹央の推理カルテ(2024年12月 実業之日本社)
天久鷹央の推理カルテ ジュニア版 カッパの秘密とナゾの池(2024年12月 実業之日本社)
天久鷹央の推理カルテ スフィアの死天使1(コミック)(2025年1月 講談社)
天久翼の読心カルテ 神酒クリニックで乾杯を(2025年2月 実業之日本社)
放課後ミステリクラブ6 教室のとうめい人間事件(2025年3月 ライツ社)
鏡面のエリクサー 天久鷹央の推理カルテ(2025年4月 実業之日本社)
天久翼の読心カルテⅡ 淡雪の記憶(2025年6月 実業之日本社)
放課後ミステリクラブ7 音楽室のゆうれいとおどるがいこつ事件(2025年7月 ライツ社)
天久鷹央の推理カルテ スフィアの死天使2(コミック)(2025年8月 講談社)
スワイプ厳禁 変死した大学生のスマホ(2025年8月 双葉社)
閲覧厳禁 猟奇殺人犯の精神鑑定報告書(2025年9月 双葉社)
放課後ミステリクラブ8 かべをすりぬけるサンタクロース事件(2025年11月 ライツ社)
血脈のナイトメア 天久鷹央の事件カルテ(2025年12月 実業之日本社)