島田荘司選 ばらまち福山ミステリー文学新人賞では,受賞作品は協力出版社から即時出版されることになっています。
また、特別に設けられた優秀作も,随時,協力出版社から出版されています。
ここでは、今までの受賞者・優秀作者のその後の活動等を紹介します。
第6回優秀作

2014年9月 光文社
ガソリンスタンドでバイトをしている野村修司は、アパートの新聞受けに謎のメモがはさまれていることに気付く。はじめは意味のわからない内容だったが、翌週以降も届くメモを見ると、それは小学校時代に起きた不幸な出来事を指しているようだ。仲間と拾った子犬を内緒で飼っていた秋葉ビルの『屋上の屋上』から、台風の日に仲間の一人、オッタが転落して亡くなったのだ。 バイト先のミステリー好きの店長にメモを見せると、オッタの死に不審を抱き、メモの主を突き止めようと言い出すのだが―。
「島田荘司選 ばらのまち福山ミステリー文学新人賞」発足のニュースを耳にしたときから、生まれも育ちも福山市のわたしは、いつか絶対に応募しよう!と心に決めていました。そして初めてのミステリーというチャレンジでしたが、このような賞をいただき、大変嬉しく、幸せです。島田荘司先生、そして関係者の皆様に心より感謝いたします。 今後も創作と創造をライフワークに、書き続けたいと思います。 本当にありがとうございました!(2014年9月)
屋上と、犬と、ぼくたちと(2014年9月 光文社)
枯渇(2023年1月 Amazon Kindle出版)
父の手帳(2024年1月 Amazon Kindle 出版)
第6回優秀作

2014年8月 講談社
一年前の秋、白石秋美の通う高校では、人気教師・宇津木が旧校舎内で何者かに殺害される事件が起きた。そして、翌年の同じ日に、こんどは秋美の慕う男性教師・小垣が同じ旧校舎から飛び降りて死亡する。怪奇話が大好きな空手部の渋谷新司と、それらの話を全く信じない生徒会長の木吉吾朗とともに、二人の死の真相に迫ろうとする秋美。 二つの事件を繋ぐ闇を追う刑事も巻き込みながら、迎えた文化祭の夜。隠され続けていた真実が、秋美の前に現れる―。
権威ある、ばらのまち福山ミステリー文学新人賞において優秀作に選出していただき、島田荘司先生、教育委員会の皆様、選考に携わっていただいた方々に、心よりお礼を申し上げます。この結果は、まだ未熟だがひとまず腰を据えて小説を書いてみてはいかがだろうか、という言葉を投げかけられたのだと考えております。その意思を裏切らないよう、本賞がますます栄えるようなミステリーの創造に、人生を大いに使っていこうと思います。(2014年8月)
2025年は作家として歩んできた道を振り返ることが多い一年でした。島田荘司選ばらのまち福山ミステリー文学新人賞に入選し、作家デビューを果たしたのがもう12年前。私は28歳でした(デビュー作の刊行は翌年)。それがいつの間にか40歳を迎えたのですから、感慨深いものでした。
私は福ミス最年少デビューだったゆえに一番若かったので、先輩の方々も同期の作家さんもすごく大人に見えて浮いている気分でしたが、今となっては自分よりも年若い福ミス作家さんがいらっしゃるので不思議な感覚です(最年少デビュー記録はまだ抜かれてはいない模様)。いやはや月日の流れは早いですね。
そうそう、作家業の話とは別となりますが、2026年はターニングポイントとなる一年かもしれません。長く独り身を貫いてきた私ですが、今年は結婚を考えており、大きな転機となるでしょう。皆さま見守っていてください。
――あ、新刊はもうしばらく待ってね!(2026年2月)
旧校舎は茜色の迷宮(2014年8月 講談社ノベルズ)
幽歴探偵アカイバラ(2016年4月 講談社ノベルズ)
憑きもどり(2016年2月 さんが文庫)
瑠璃色の一室(2018年8月 書肆侃侃房)
指令ゲーム(2020年6月 双葉社)
海原鮮魚店のお魚ミステリー日和(2022年10月 南雲堂)
第5回受賞作

2013年5月 光文社
アメリカ人の夫と離婚した永島聡子は、日本に帰国し、予備校の講師をしながら一人息子を育てた。ある日、沢田仁奈という女性が聡子のもとを訪ね、自分の両親が亡くなるきっかけとなった、30年前にインディアナ州ラフィエットで起きた誘拐殺人事件の内容を話して欲しいと頼む。仁奈には親切にしなければと思いつつも、乗り気になれずにいた聡子だが、仁奈の日本での生い立ちや生活を聞き、事件の全貌を語り出す。
「島田荘司選 ばらのまち福山ミステリー文学新人賞」という大きな賞をいただくことができまして、ほんとうにありがたく、感謝しております。 島田先生はじめ、選んでくださった皆様に、心より御礼申し上げます。30年前に賞をいただいた後、長いブランクがありましたが、諦めずに書き続けてよかったです。書く場所を再び与えていただいたのですから、頑張らねば、と思っております。どうもありがとうございました。。(2012年10月)
バイリンガル(2013年5月 光文社/2018年4月 光文社文庫)

1978年10月12日沖縄県生まれ。東京都在住。東京慈恵会医科大学卒。2004年から医師として勤務。日本内科学会認定医。
第4回受賞作

2012年4月 講談社
自らが末期癌に冒されていることを知った若手の外科医、岬雄貴は、自暴自棄となり殺人を犯してしまう。そのことがきっかけで、連続殺人鬼「ジャック」と接触を持った雄貴は、ジャックの思想に感化され、その共犯となる。偶然助けた少女、沙耶と心を通わすうちに、自らの行動に苦悩するようになる雄貴。「ジャック」はなぜ殺人を繰り返すのか、少女はなぜ追われるのか。残り少ない命をかけ、雄貴は少女のために戦いに挑む。
このたびは福山ミステリー文学新人賞という素晴らしい賞を受賞させて頂き、島田先生を初め関係者の皆様には心より感謝しております。
応募の際は、この作品が「本格」を求めている福ミスに相応しいものなのか何日も迷いましたが、福ミスの選考方法や最終選考まで残れば島田先生に選評を頂けることに惹かれ、思い切って応募しました。受賞を知った時はすぐには信じられなくて一瞬呆然とした後、天にも昇るような気持ちになりました。
今回の作品は8年間の医療現場での経験を詰め込むことで、末期癌に冒された主人公から見た世界、そしてその生き様をできるだけリアルに描くように努めました。読んでくださった皆様に楽しんで頂ければ幸いです。
今後は賞の名に恥じぬよう精進し、読者の方に喜んで頂ける小説を書いてまいりたいと思っております。どうぞよろしくお願いいたします。(2012年5月)
最近は小説だけでなく、漫画の原作やポップアップストアの企画など、ありがたいことに多岐にわたるお仕事の依頼を頂いて、とても新鮮な気持ちで仕事ができています。
新しいチャレンジは試行錯誤の繰り返しで、心身ともに負担が大きいですが、その一方で創作家として刺激を得ることができ、楽しんでおります。
ただ、私の本分は小説家であることは変わりませんので、様々な経験で培った感性をうまく小説に落とし込み、誰も見たことないような作品を作りたいと思っています。(2026年2月)
誰がための刃 レゾンデートル(2012年4月 講談社/2019年4月 実業之日本社文庫)
ブラッドライン(2013年7月 新潮社)
優しい死神の飼い方(2013年11月 光文社/2016年5月 光文社文庫)
天久鷹央の推理カルテ(2014年10月 新潮文庫nex/2023年10月 実業之日本社)
仮面病棟(2014年12月 実業之日本社/2020年2月 実業之日本社文庫)
天久鷹央の推理カルテⅡ ファントムの病棟(2015年3月 新潮文庫nex/2023年11月 実業之日本社)
改貌屋 天才美容外科医・柊貴之の事件カルテ(2015年5月 幻冬舎)
天久鷹央の推理カルテⅢ 密室のパラノイア(2015年6月 新潮文庫nex/2023年12月 実業之日本社)
黒猫の小夜曲(セレナーデ)(2015年7月 光文社/2018年1月 光文社文庫)
スフィアの死天使 ―天久鷹央の事件カルテ―(2015年8月 新潮文庫nex/2023年11月 実業之日本社)
神酒クリニックで乾杯を(2015年10月 KADOKAWA)
天久鷹央の推理カルテⅣ 悲恋のシンドローム(2016年2月 新潮文庫nex/2024年1月 実業之日本社))
淡雪の記憶 神酒クリニックで乾杯を(2016年4月 角川文庫)
白銀の逃亡者(2016年6月 幻冬舎/2023年5月 光文社文庫)
幻影の手術室 ー天久鷹央の事件カルテー(2016年9月 新潮文庫nex/2023年12月 実業之日本社))
天久鷹央の推理カルテ 1巻(コミック)(2016年9月 新潮社)
あなたのための誘拐(2016年9月 祥伝社)
時限病棟(2016年10月 実業之日本社)
天久鷹央の推理カルテⅤ 神秘のセラピスト(2017年3月 新潮文庫nex/2024年2月 実業之日本社)
天久鷹央の推理カルテ 2巻(コミック)(2017年3月 新潮社)
屋上のテロリスト(2017年4月 光文社)
崩れる脳を抱きしめて(2017年9月 実業之日本社)
螺旋の手術室(2017年10月 新潮社)
甦る殺人者-天久鷹央の事件カルテー(2017年11月 新潮文庫nex/2024年1月 実業之日本社)
天久鷹央の推理カルテ 3巻(コミック)(2017年11月 新潮社)
祈りのカルテ(2018年3月 KADOKAWA)
天久鷹央の推理カルテ 4巻(コミック)(2018年6月 新潮社)
火焔の凶器-天久鷹央の事件カルテ-(2018年8月 新潮文庫nex/2024年2月 実業之日本社)
ひとつむぎの手(2018年9月 新潮社/2021年4月 新潮文庫)
神のダイスを見上げて(広島版 2018年11月 光文社/全国版 2018年12月 光文社)
レフトハンドブラザーフッド(2019年3月 文藝春秋/2021年11月 文春文庫)
魔弾の射手-天久鷹央の事件カルテ-(2019年8月 新潮文庫nex/2024年3月 実業之日本社)
ムゲンのi(上・下)(2019年9月 双葉社/2022年2月 双葉文庫)
誘拐遊戯(2019年10月 実業之日本社)
十字架のカルテ(2020年3月 小学館/2022年11月 文春文庫)
医療ミステリーアンソロジー「ドクターM」(2020年7月 朝日文庫)アンソロジー収録
神話の密室 天久鷹央の事件カルテ(2020年8月 新潮文庫nex/2024年3月 実業之日本社)
傷痕のメッセージ(2021年3月 KADOKAWA)
硝子の塔の殺人(2021年7月 実業之日本社/2025年10月 実業之日本社)
久遠の檻 天久鷹央の事件カルテ(2021年8月 新潮文庫nex/2024年4月 実業之日本社)
真夜中のマリオネット(2021年12月 集英社/2024年6月 集英社文庫)
Jミステリー2022SPRING(2022年4月 光文社文庫)
死神と天使の円舞曲(ワルツ)(2022年5月 光文社/2024年11月 光文社文庫)
祈りのカルテ 再会のセラピー(2022年8月 KADOKAWA/2025年8月 角川文庫))
生命の略奪者ー天久鷹央の事件カルテー(2022年9月 新潮社/2024年4月 実業之日本社)
機械仕掛けの太陽(2022年10月 文藝春秋/2025年1月 文春文庫)
作家 超サバイバル術!(2022年12月 光文社)
ヨモツイクサ(2023年5月 双葉社)
放課後ミステリクラブ1 金魚の泳ぐプール事件 2023年6月 ライツ社)
吸血鬼の原罪 天久鷹央の事件カルテ(2023年10月 実業之日本社)
放課後ミステリークラブ2 雪のミステリーサークル事件(2023年10月 ライツ社)
となりのナースエイド(2023年11月 角川文庫)
羅針盤の殺意 天久鷹央の推理カルテ(2024年2月 実業之日本社)
放課後ミステリクラブ3 動くカメの銅像事件(2024年2月 ライツ社)
絶対零度のテロル 天久鷹央の事件カルテ(2024年4月 実業之日本社)
放課後ミステリクラブ4 密室のウサギ小屋事件(2024年6月 ライツ社)
傷痕のメッセージ(2024年9月 KADOKAWA)
猛毒のプリズン 天久鷹央の推理カルテ(2024年10月 実業之日本社)
放課後ミステリクラブ5 龍のすむ池事件(2024年10月 ライツ社)
サーペントの凱旋 となりのナースエイド(2024年12月 KADOKAWA)
呪いのシンプトム 天久鷹央の推理カルテ(2024年12月 実業之日本社)
天久鷹央の推理カルテ ジュニア版 カッパの秘密とナゾの池(2024年12月 実業之日本社)
天久鷹央の推理カルテ スフィアの死天使1(コミック)(2025年1月 講談社)
天久翼の読心カルテ 神酒クリニックで乾杯を(2025年2月 実業之日本社)
放課後ミステリクラブ6 教室のとうめい人間事件(2025年3月 ライツ社)
鏡面のエリクサー 天久鷹央の推理カルテ(2025年4月 実業之日本社)
天久翼の読心カルテⅡ 淡雪の記憶(2025年6月 実業之日本社)
放課後ミステリクラブ7 音楽室のゆうれいとおどるがいこつ事件(2025年7月 ライツ社)
天久鷹央の推理カルテ スフィアの死天使2(コミック)(2025年8月 講談社)
スワイプ厳禁 変死した大学生のスマホ(2025年8月 双葉社)
閲覧厳禁 猟奇殺人犯の精神鑑定報告書(2025年9月 双葉社)
放課後ミステリクラブ8 かべをすりぬけるサンタクロース事件(2025年11月 ライツ社)
血脈のナイトメア 天久鷹央の事件カルテ(2025年12月 実業之日本社)
第3回受賞作

2011年4月 原書房
「おとうさんはおかあさんが殺しました。おねえさんもおかあさんが殺しました。おにいさんはおかあさんと死にました。わたしはおかあさんに殺されるところでした……」 保険金目当てで家族に手をかけてゆく母親。その母親も自動車もろとも夜の海に沈み、末娘だけが生き残ることになった。 母親による巧妙な殺人計画、娘への殺人教唆、資産の収奪…… 信じがたい「鬼畜の家」の実体が、娘の口から明らかにされてゆく。
人は実現可能性のない夢は見ない……この言葉を知ってはいましたが、こんなにも早く夢が実現するとは思いませんでした。
人生は本当に何が起きるかわからないもので、体が不自由になり、60歳で現役を退くまでは、推理小説とはあくまでも「読む」もので、「書く」などという離れ技は、自分とは別世界の特殊な頭脳の持主がなさることだと思い込んでおりました。
振り返れば、昨年の10月、福ミス受賞内定の電話をいただいて以来、未知との遭遇の連続です。何とか、無事この日を迎えることができましたが、今後の厳しい道程を考えますと、身が引き締まると同時にそら恐ろしい気がいたします。
こんな頼りない新人作家ではございますが、あたたかい目で見守っていただけましたら幸いです。どうか、宜しくお願い申し上げます。(2011年5月)
コロナ禍による引きこもり生活もここまで長引くと、足腰の衰えはもちろん、頭の回転もすっかり鈍くなった気がします。やっぱり人間には健全な社会生活が必要だと実感するこの頃です。
福山にもすっかりご無沙汰していますが、瀬戸内の穏やかな海や薔薇祭りが懐かしいです。昨今の異常気象や、何かと騒がしい世の中が早く落ち着いてくれることを願ってやみません。(2024年3月)
鬼畜の家(2011年5月 原書房/2014年4月 講談社文庫)
衣更月家の一族(2012年3月 原書房/2015年3月 講談社文庫)
螺旋の底(2013年3月 原書房/2016年3月 講談社文庫)
殺意の構図 探偵の依頼人(2013年12月 光文社/2016年9月 光文社文庫)
ベスト本格ミステリ2014(2014年6月 講談社ノベルス)※アンソロジー収録
敗者の告白 弁護士睦月怜の事件簿(2014年10月 KADOKAWA/2017年8月 角川文庫)
交換殺人はいかが? じいじと樹来とミステリー(2015年6月 光文社/2018年4月 光文社文庫)
ミネルヴァの報復(2015年8月 原書房/2018年9月 角川文庫)
猫には推理がよく似合う(2016年9月 KADOKAWA/2019年8月 角川文庫)
敗者の告白(2017年8月 角川書店)
消人屋敷の殺人(2017年10月 新潮社/2020年5月 新潮文庫)
消えた断章(2018年3月 光文社/2021年3月 光文社文庫)
極上の罪をあなたに(2019年9月 KADOKAWA)
欺瞞の殺意(2020年2月 原書房/2023年2月 角川文庫)
罠(2021年1月 角川文庫)※「極上の罠をあなたに」の文庫版新装版
灰色の家(2023年4月 光文社)
闇に消えた男 フリーライター・新城誠の事件簿(2024年11月 KADOKAWA)
第3回受賞作

2011年4月 原書房
檻の中の少女(2011年5月 原書房)
サイバーテロ 漂流少女(2012年2月 原書房)
キリストゲーム(2012年4月 講談社)
式霊の杜(2012年6月 講談社)※筆名「いちだかづき」
式霊の杜 愚者の約束(2013年3月 講談社)※筆名「いちだかづき」
サイバークライム 悪意のファネル(2013年2月 原書房)
サイバーセキュリティ読本(2013年7月 原書房)
第1巻こちら、網界辞典準備室!『電網恢々疎にして漏らさず網界辞典』準備室!
(2013年10月 技術評論社・電子書籍)
もしも遠隔操作で家族が犯罪者に仕立てられたら~ネットが生み出すあたらしい冤罪の物語(2013年10月 技術評論社)
絶望トレジャー(2014年11月 原書房)
天才ハッカー安部響子と五分間の相棒(2015年1月 集英社文庫)
ネットの危険を正しく知るファミリー・セキュリティ読本(2015年3月 原書房)
マンガで知るサイバーセキュリティ オーブンレンジは振り向かない(2015年3月 原書房)
サイバーミステリ宣言!(2015年7月 株式会社KADOKAWA:共著)
個人情報ロンダリングツール=パスワードリスト攻撃シミュレータの罠 工藤伸治の事件簿番外編(2014年3月 技術評論社・電子書籍)
アンダーグラウンドセキュリティー1(2014年3月 KADOKAWA・電子書籍)
ノモフォビア 携帯依存嬢(2014年1月 キリック・電子書籍)
ベスト本格ミステリ2016 収録「サイバー空間はミステリを殺す」( 2016年6月 講談社)※アンソロジー収録
女子高生ハッカー鈴木沙穂梨と0.02ミリの冒険(2016年7月 集英社文庫)
原発サイバートラップ:リアンクール・ランデブー(2016年8月 原書房/2018年8月 集英社文庫)
サイバー戦争の犬たち(2016年11月 祥伝社)
サイバーセキュリティ読本【完全版】ネットで破滅しないためのサバイバルガイド(2017年5月 星海社)
御社のデータが流出していますー吹鳴寺籐子のセキュリティチェック(2017年6月 早川書房)
ウルトラハッピーディストピアジャパン 人口知能ハビタのやさしい侵略(2017年7月 星海社)
犯罪「事前」捜査 知られざる米国警察当局の技術(2017年8月 角川新書)
公開法廷 一億人の陪審員(2017年10月 原書房)
内通と破滅と僕の恋人―珈琲店ブラックスノウのサイバー事件簿(2017年11月 集英社)
大正地獄浪漫1(2018年8月 星海社FICTIONS)
フェイクニュース 新しい戦略的戦争兵器(2018年11月 角川新書)
大正地獄浪漫2(2018年12月 星海社FICTIONS)
天才ハッカー安部響子と2048人の犯罪者(2019年1月 集英社文庫)
大正地獄浪漫3(2019年8月 星海社FICTIONS)
義眼堂 あなたの世界の半分をいただきます(2020年2月 角川ホラー文庫)
新しい世界を生きるためのサイバー社会用語集(2020年3月 原書房)
大正地獄浪漫4(2020年3月 星海社FICTIONS)
ゆびさき怪談(アンソロジー2021年7月 PHP研究所)
最新!世界の常識検定(2021年11月 集英社)
ウクライナ侵攻と情報戦(2022年7月 扶桑社)
ネット世論操作とデジタル影響工作:「見えざる手」を可視化する(2023年3月 原書房)
目にする情報の半分以上が偽・誤情報になる 情報安全保障の新論点(2025年10月 星海社)
第3回優秀作

2011年10月 光文社
厚生労働省に勤務する向井俊介は、幼馴染の女医が突然死した真相を追及するうち、ある病院を告発する文書の存在を掴み、島根と広島の県境にある雪深い村にたどり着く。
そこは変若水村。ある一族の絶大なる支配のもとに、誰も見てはならないとされる雛祭りが行われる奇妙な村だった。 相次ぐ突然死と、変若水村で過去におこった猟奇事件の謎に向井が迫る――。
この度は優秀賞を賜り、島田荘司先生・羽田皓市長をはじめ、ばらのまち福山ミステリー文学新人賞の実行に携わって下さった関係者の方々に心から御礼を申し上げます。
小説を書き始めてから数々の文学賞に作品を投稿してきたものの、中々思うような結果が出ずに筆を折ろうと思ったこともありました。しかし、継続は力なりと申します。気を取り直し、今度こそと思って『変若水』を書き上げました。そして今回、優秀賞を頂く結果となり、小説を書き続けていて良かったと心から実感しております。
今後とも未聞のトリック創作に尽力し、更に面白い作品を書き上げてまいりたいと存じます。最後に、福山市と福山市民の方々の、更なるご発展をお祈りいたします。(2011年5月)
2018年10月、念願だった『可視える』の文庫化(『凶眼の魔女』に改題)が叶ったのだが、そこに辿り着くまでの経緯は、正に『人間万事塞翁が馬』だった。予期せぬアクシデントに見舞われて怒り心頭、そしてダメ元で行動した結果が吉と出た。奇しくも、5月刊行の作品も同じような経緯を辿り、『一寸先は闇ばかりではない。光であることも有りうる』と痛感している。(2025年3月)
変若水(2011年10月 光文社)
ネメシスの契約(2013年7月 光文社)
惰天使の秤(2014年12月 光文社)
可視える(2015年10月 南雲堂)
背律(2016年3月 原書房)
亡者は囁く(2016年9月 南雲堂)
鬼を纏う魔女(2017年6月 南雲堂)
化身の哭く森(2017年7月 講談社)
亡霊の柩(2018年3月 南雲堂)
忍者大戦 赤ノ巻(2018年9月 光文社文庫)
凶眼の魔女(2018年10月 実業之日本社)※「可視える」の文庫版新装版
警視庁特殺 使途の刻印(2019年5月 角川文庫)
捜査一課ドラキュラ分室 -大阪刑務所襲撃計画(2019年12月 南雲堂)
凶血 公安調査官 霧坂美紅(2020年5月 角川ホラー文庫)
MEMORY 螺旋の記憶(2020年10月 南雲堂)
四面の阿修羅(2022年3月 南雲堂)
龍のはらわた(2023年4月 南雲堂)
第3回優秀作

2011年8月 講談社
主人公「私」は、妻と娘に恵まれ、仕事も順調で幸せな日々を送っていた。が、妻が持ち出した小学校時代のアルバムが人生を狂わせはじめる。それは過去を封印していた人間にとって存在してはならぬものだった。その日から恐ろしい幻影に襲われ精神的に追い詰められていった「私」は過去と対峙することに――。当時「私」には双子の兄弟がおり、北海道M市のボロアパート群、通称餓死町で悲惨な生活を送っていた......。
このたびは第3回福山ミステリー文学新人賞優秀作に選出いただき誠にありがとうございます。
私にとって島田先生の作品というのは本当に特別なものでした。十代の頃に島田作品と出合い、貪るように読み耽りました。目くるめくような衝撃を受けました。そして、はじめて自分で小説を書いてみたいと強く思いました。
私は島田先生の作品に出会っていなければ小説を書くことはなかったと思います。その島田先生に優秀作として選出いただき、これ以上の栄誉はありません。とにかくこれからはその栄誉に恥じぬよう24時間、いつでも頭のどこかでミステリーのことを考え、奇想を膨らませ、研鑽を重ね、この道をどこまでも突き進む覚悟でおります。そしていつかこの賞の価値を高め、本格ミステリーというジャンルを牽引するような作家になること。大それた考えと思われるかもしれませんがデビューできた暁には、これを目標として邁進いたします。(2011年5月)
キョウダイ(2011年8月 講談社ノベルズ)
セカンドタウン(2013年8月 講談社ノベルズ)
ギキョウダイ(2017年2月 講談社)
裏家電(2022年3月 講談社)
漂流都市(2023年2月 講談社)
新しい法律ができた(2025年5月 講談社) アンソロジー収録
グッドサービス! 特別お客様相談室・十南幸助(2026年2月 講談社)
第2回受賞作

2010年3月 光文社
この『伽羅の橋』は、いちど下書きをしているのですが、その間も不安で不安でしかたがありませんでした。
こんなことを書いていいのだろうか、実直に足で稼ぐ調査が本格を名乗るにふさわしいだろうか、後半で話の性格が変わってしまうけどいいのだろうか。
そんな内容もさることながら、その分量と構成に、自分自身がひるんでしまったのです。なんといっても、下書きの段階で、三百枚ありましたから。
特に、活劇シーンで終わるという締め括りは、前半と全く違う話の展開にもなるため、長編二本を同時に書くようなものでした。無難に済ます方法もあるだろうから、分不相応なことはやめて推理ものの本分を尽くそう。そうも思いました。
ではなぜ書いたのか。
これは、なぜ福ミスに応募したのか、ということに密接に関係しています。それは実に単純なことで、私にとって最も選考基準の分かりやすい賞だったからです。
島田荘司を驚かせること。
それだけを目指せば、応募資格を得られるのです。他に何も考える必要はありません。ただ、そこにあるハードルは、高いのだろうとは分かっても、どれだけの高さをクリアしなければならないか、は見当も付きません。
乾坤一擲を持っていこう。
それしかないと思いました。できる全てを込めよう、そう決心しました。だからこそ、活劇シーンは採用されたのです。
どれだけの高みにのぼれたか、書いたあともなお不安です。
次のハードルを越えれば、少しは分かるのでしょうか。(2011年6月)
量子力学のことでAIとやり取りしてみました。
① 二重スリット実験の手順を問うと Aでは説明します。
② 電子を放つ方向は正確か に Aとても良い質問です。ん?
③ 電子の射出方向を厳密化すれば波の性質は消失しないか には A誰もが抱く疑問です、と上から目線。
④ 観測法自体が問題では に A仰る通り、と太鼓持ち。
⑤ 電子の経路情報と干渉パターンは同時に存在できないというのは共同幻想のよう と感情的に問うと
A電子が古典的な意味での小さな玉ではない、と煽り気味。
切れ気味に⑥ 気をよくして⑦ の質問に A鋭い洞察で私もハッとしました、などと人格があるかのよう。更に⑧⑨⑩⑪と続き、⑫ 激しく同意します と投げると Aそうですよね!と嬉しそう。
この後も続くのですが、最後に私から返した「終わります。ありがとう」には
Aこのような問いを投げかけてくださり本当にありがとうございました、と結ばれました。
なかなか有意義でした。
(2026年2月)
伽羅の橋(2010年3月 光文社/2013年2月 光文社文庫)
回廊の鬼(2014年4月 光文社)
美しすぎる教育評論家の依頼 よろず請負業さくら屋(2019年6月 光文社)
第1回受賞作

2009年3月 講談社
アメリカ・マサチューセッツ州の小都市。そこにはかつてガラス製造業で財を成した富豪が、謎の死を遂げた廃屋敷があった。11歳の少年コーディは、その屋敷を探索中に死体を焼く不審人物を目撃する。だが、少年は交通事故にあって以来、人の顔を認識できないという「相貌失認」の症状を抱えていた。視覚自体に問題はなく対象の顔かたちが見えてはいるものの、その識別ができないのだ。犯人は誰なのか?州警察から依頼を受けた日本人留学生・若き心理学者トーマは、記憶の変容や不完全な認識の奥から真相を探り出すために調査を開始する。真相に肉迫するにつれ明らかになる、怪死した富豪一族とこの難事件との忌まわしき因縁…。
本作は、少しでも新しいミステリーをという模索から生まれたものです。力が及ばなかった部分が多々あることは自覚しておりますが、栄えある福山ミステリー文学新人賞を受賞できたのも、そうした様々な模索の痕跡を評価していただいたからかもしれません。
今後とも、ミステリーのさらなる未来へ向けての挑戦心を忘れずに、執筆に励みたいと思います。(2011年6月)
玻璃の家(2009年3月 講談社)
クトゥルフ・ワールドツアー クトゥルフ・ホラーショウ(2011年2月 アークライト:共著)
ミステリ・オールスターズ収録「最後の夏」(アンソロジー 2010年9月 角川書店/2012年9月 角川文庫)
妖精の墓標(2013年3月 講談社)
クトゥルフ神話TRPG クトゥルフカルト・ナウ(2013年3月 エンターブレイン:共著)
北の想像力 《北海道文学》と《北海道SF》をめぐる思索の旅(2014年5月 寿郎社:共著)
クトゥルフ神話TRPG クトゥルフ2015(2015年9月 エンターブレイン:共著)
クトゥルフ神話TRPG モジュラークトゥルフ(2016年11月 エンターブレイン:共著)
現代北海道文学論 来るべき「惑星思考(プラネタリティ)」に向けて(共著 2020年1月 藤田印刷エクセレントブックス)
大地母神(マグナ・マータ)の贄(朝松健著 監修・解説担当 2022年12月 株式会社アドレナライズ)
本格ミステリ・エターナル300(2023年12月 行舟文化:共著)
探偵小説研究会編 妄想アンソロジー式ミステリガイド(2023年12月 書肆侃侃房:共著)
「北海道ミステリークロスマッチ」所収「わたしはもう死んでいる」(2025年7月 行舟文化)※アンソロジー収録