受賞者・優秀作者の紹介

島田荘司選 ばらまち福山ミステリー文学新人賞では,受賞作品は協力出版社から即時出版されることになっています。
また、特別に設けられた優秀作も,随時,協力出版社から出版されています。
ここでは、今までの受賞者・優秀作者のその後の活動等を紹介します。

植田文博(うえだふみひろ)

3月5日生まれ。熊本県生まれ。東京都在住。

第6回受賞作

経眼窩式

2014年5月 原書房

「あんたは、最低だな」  古ぼけたアパートの一室で再会した父親は、日常生活もままならない変わり果てた姿となっていた――。遠田香菜子は、そこで偶然出会った青年とともにアパートの調査を開始する。そんな彼らに、ある男が近づいていた。そしてそれを、ある女が監視していた。やがてふたりは、凶悪事件の壮大な陰謀と、初めて芽生えた感情の渦に呑み込まれてゆく。

著者よりひとこと

 欲するままに書き続け、自身の中にあるものは、裏打ちのない自信としつこさだけでした。そんな中で自分という存在を見つけていただいた皆様に、心から感謝しています。
今後は島田先生や編集者の方々の助言を得て、読んでよかったと感じていただけるものを作っていけたらと思っています。(2014年5月)

近 況

 今年は前からやってみたかったドライブに挑戦した。東京から実家である熊本へ車での帰省。その距離、約1200キロ。

 渋滞のゴールデンウイーク中に出発。停滞と発進が延々と続く中、早い段階で音楽も聞き飽き、同じ景色の繰り返しに辟易する。

 ループする景色に、学生時代に青春18切符でも東京から熊本へ帰省したことを思い出す。あの時も電車の窓下台に肘をつき、うとうとしては目を覚まし、見慣れた森だと思って駅名を見ては愕然としていた。
 

 何も変わっていない。が、それはそれで楽しい経験だった。

 昨年は講談社さんでMRCショートショートを一つ書かせていただきました。 現在は長編二本を書いており、形にできればと思っています。 (2026年2月)

著作品一覧

経眼窩式(2014年5月 原書房)
エイトハンドレッド(2015年5月 原書房)
心臓のように大切な(2017年8月 原書房)
三毛猫ホームズと七匹の仲間たち(2019年7月 論創社)※アンソロジー収録
99の羊と20000の殺人(2019年8月 実業之日本社)*2017年8月原書房「心臓のように大切な」を改題・改稿
ニケを殺す(2023年5月 講談社)