受賞者・優秀作者の紹介

島田荘司選 ばらまち福山ミステリー文学新人賞では,受賞作品は協力出版社から即時出版されることになっています。
また、特別に設けられた優秀作も,随時,協力出版社から出版されています。
ここでは、今までの受賞者・優秀作者のその後の活動等を紹介します。

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植田文博(うえだふみひろ)

3月5日生まれ。熊本県生まれ。東京都在住。

第6回受賞作

経眼窩式

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2014年5月 原書房

「あんたは、最低だな」  古ぼけたアパートの一室で再会した父親は、日常生活もままならない変わり果てた姿となっていた――。遠田香菜子は、そこで偶然出会った青年とともにアパートの調査を開始する。そんな彼らに、ある男が近づいていた。そしてそれを、ある女が監視していた。やがてふたりは、凶悪事件の壮大な陰謀と、初めて芽生えた感情の渦に呑み込まれてゆく。

著者よりひとこと

 欲するままに書き続け、自身の中にあるものは、裏打ちのない自信としつこさだけでした。そんな中で自分という存在を見つけていただいた皆様に、心から感謝しています。
今後は島田先生や編集者の方々の助言を得て、読んでよかったと感じていただけるものを作っていけたらと思っています。(2014年5月)

近 況

 少し変わったジーンズを購入しました。一般的なジーンズは、生地に糊をつけて裁断して縫製し、最後に洗いにかけて商品となります。洗うのは、生地についた固い糊を落とすため。そして生地が縮まないようにするためです。
 今回購入したのは、生デニムと呼ばれるジーンズで、最後の洗いの行程を省いたものです。結果、糊がついたままの生地は異様に固く、はき心地が悪くなります。しかも、洗濯すると丈が数センチも縮みます。
 にも関わらず一定の人気があるのは、生デニムを履き続けてから洗うと、深い色落ちによって美しいブルーの陰影が浮かび上がるからです。さらに言えば、購入して半年間は、一度も洗わない方がいいそうです。現代にそんな要求をするジーンズがあるのが不思議で、興味を引かれました。そろそろ目標の半年です。
 そんなところで、今年は三作目の「原宿コープバビロニア 心臓のように大切な」の文庫化を予定しています。主人公が男性から女性へと変わり、心の動きも大きく変化しました。夏に刊行予定です。また、動物が登場するお題で綴られたアンソロジーに参加させていただきました。こちらは、春に刊行予定です。(2019年3月31日)

著作品一覧

経眼窩式(2014年5月 原書房)
エイトハンドレッド(2015年5月 原書房)
心臓のように大切な(2017年8月 原書房)