島田荘司選 ばらまち福山ミステリー文学新人賞では,受賞作品は協力出版社から即時出版されることになっています。
また、特別に設けられた優秀作も,随時,協力出版社から出版されています。
ここでは、今までの受賞者・優秀作者のその後の活動等を紹介します。
第9回準優秀作
2018年6月 原書房
2024年、長年の憧れだった初の「文庫本」が出版されました。文春文庫『神様のたまご 下北沢センナリ劇場の事件簿』連作短編集です。
急遽書くことになったあとがきは『合邦の密室』『仮名手本殺人事件』シリーズの劇評家名探偵・海神惣右介の「解説」という体裁で書くなど、とことん好きなことをやらせて頂いた、作者としては大満足、充実の一冊となりました。まだまだ続きの構想はありますので、シリーズ化が叶いますよう皆さま応援のほど、何卒よろしくお願いいたします。
また、昨年は「本」以外にも色々なことがありました。十一月には佐賀ミステリー作家トークイベント&サイン会にお手伝いに伺う予定だったのが、コロナ予後で欠席となった綾辻行人さんの代役で急遽登壇することになりました。竹本建治さん、京極夏彦さん、新井素子さん、稲羽……。今から考えると、よく引き受けたものだなと、我ながら恐ろしくなる安請け合いでした。また、文学フリマ東京で頒布の「阪大ビブリオ」誌第3号に『延命十句観音経』という掌編をお納めしました。同人イベントへの参加は初めてだったので、ゲスト売り子もさせて頂き、とても楽しい経験をさせて頂くことできました。是非また呼んで欲しいものです。
今は新たな「館もの」を書き始めています。引き続きご贔屓のほど。(2025年3月)
神様のたまご 下北沢センナリ劇場の事件簿(2024年4月 文春文庫) p>