島田荘司選 ばらまち福山ミステリー文学新人賞では,受賞作品は協力出版社から即時出版されることになっています。
また、特別に設けられた優秀作も,随時,協力出版社から出版されています。
ここでは、今までの受賞者・優秀作者のその後の活動等を紹介します。
第14回受賞作
2022年 光文社
2022年はデビュー作を無事に刊行することができました。福山市にて受賞記念のセレモニーを開催していただいたり,地元の四日市市でも市長への表敬訪問や書店回りをさせていただきました。
改修工事が完了した福山城をぜひとも見に行きたいです。コロナが落ち着いた頃にまた遊びに行かせていただき,美味しいものをたくさん食べたいと思います。
小説の方は現在第二作の執筆を行っており,2023年の早いうちに出版できればと考えています。デビュー作では自身の得意なジャンルであるITを扱った作品を書かせていただきましたが,第二作はITとは少し離れた作品になる予定です。様々な題材に挑戦して,多様な作風を武器にできるようになりたいと考えております。
仕事が忙しいことを言い訳に読書量が減ってきているため,今年はもう少し本に触れる時間を増やそうと思います。SNSやゲームをしていると無限に時間が吸い取られていくので,このあたりは自戒しなければと思っております……。(2023年3月28日)
ヘパイストスの侍女(2022年3月 光文社)
第11回受賞作
2019年3月 光文社
○令和四年は、三作目『ロスト・ドッグ』を光文社さんから出版しました。もう二年ほど犬と暮らしています。自分の経験したことに引きつけて、前作までとはタイプの異なるミステリを書けたと思っています。
○デビューしてから三年が経つわけですが、小説と自分の関わりについて、どこかに書いておきたくなり、noteにまとめました。
小説家になるまでの試行錯誤、そして自分なりの執筆ノウハウについて約60本の記事にしました。良い振り返りが出来ました。ご興味がありましたら【酒本歩 note】で検索ください。
○現在は新作に向けて日々、構想を練っています。3作書いてみて、小説は難しい、とあらためて感じています。読者として読む方がどれだけ簡単で楽しいだろうと思うこともしばしば。
それでも「これは」と思うテーマを見つけて、没頭してキーボードに向かうあの時間。夢幻の世を彷徨う境地は他では味わうことはできません。
この一年も、ゆめまぼろしの世界を歩くことになりそうです。(2023年3月28日)
第9回受賞作
第3回優秀作
2011年8月 講談社
主人公「私」は、妻と娘に恵まれ、仕事も順調で幸せな日々を送っていた。が、妻が持ち出した小学校時代のアルバムが人生を狂わせはじめる。それは過去を封印していた人間にとって存在してはならぬものだった。その日から恐ろしい幻影に襲われ精神的に追い詰められていった「私」は過去と対峙することに――。当時「私」には双子の兄弟がおり、北海道M市のボロアパート群、通称餓死町で悲惨な生活を送っていた......。
このたびは第3回福山ミステリー文学新人賞優秀作に選出いただき誠にありがとうございます。
私にとって島田先生の作品というのは本当に特別なものでした。十代の頃に島田作品と出合い、貪るように読み耽りました。目くるめくような衝撃を受けました。そして、はじめて自分で小説を書いてみたいと強く思いました。
私は島田先生の作品に出会っていなければ小説を書くことはなかったと思います。その島田先生に優秀作として選出いただき、これ以上の栄誉はありません。とにかくこれからはその栄誉に恥じぬよう24時間、いつでも頭のどこかでミステリーのことを考え、奇想を膨らませ、研鑽を重ね、この道をどこまでも突き進む覚悟でおります。そしていつかこの賞の価値を高め、本格ミステリーというジャンルを牽引するような作家になること。大それた考えと思われるかもしれませんがデビューできた暁には、これを目標として邁進いたします。(2011年5月)
キョウダイ(2011年8月 講談社)
セカンドタウン(2013年8月 講談社)
ギキョウダイ(2017年2月 講談社)
裏家電(2022年3月 講談社)
漂流都市(2023年2月 講談社)