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第回 選考過程・選評
応募総数
第1次選考通過作品
憑依
飯田智子
選評
担当編集者
暗殺ドローンや感情に同期する機器、出世争いに絡む人間関係など、魅力的な要素を生かしきれなった印象です。物語のメインテーマが最後まで判然とせず、また、都合の良い偶然も多いと感じました。生き別れの兄妹が恋愛関係になるというストーリーはいささか古すぎます。
第1次選考通過作品
フォースウェーブ
稲村進一
選評
担当編集者
全体主義に陥っていく教室、というアイディアはすごく引き込まれました。ただ、大風呂敷なだけに説得力をもたせるための努力はもっと行うべきでしょう。その教室の外はどうなっているのか、親は何をしているのか、他のクラスの友達と世間話をできるんだろうか……など、気になることはたくさんあるはずです。
第1次選考通過作品
密室のトマトリゾット 陽奈美咲の精神鑑定事件
矢田島みさ
選評
担当編集者
精神科の病院や銀行などについてしっかりと取材して書かれている点は良いと思いました。女性銀行員のメンタリティなどもよく書けています。しかし、精神病に対する扱いにセンシティブさが不足しています。このトリックだと出版するハードルは高いものとなってしまいます。
第1次選考通過作品
転生と失楽
柚木原涼平
選評
担当編集者
いわゆる仕掛けを中心としたミステリではなく、過去の事件を中心に少しずつ真相に近づいていくRPGタイプといえそうですが、物語の構成や運びはしっかりしていると思います。やや長めだが、シェイプアップは可能でしょう。ただ、証拠探しの「旅」の道行きがどうにもご都合主義を感じます。そこはエピソードの軽重をつけるなどして工夫が必要になると思います。
第1次選考通過作品
罠
中孫子英也
選評
担当編集者
池の水を抜いてみるという、すこしユーモラスなエピソードから始まる刑事ものという骨組みはかなりのものでした。が、文章の精査が足りていません。句読点のバランスなど、他の小説との文章を研究することも必要でしょう。
第1次選考通過作品
パルテノンに捧ぐ
野島夕照
選評
担当編集者
館ミステリへの愛が伝わってきてぐっときました。ですが、大仕掛けは地道な下積みから。見せたい部分だけではなく、その館や島全体がどうなっているかをしっかりと描写しないと、著者のやりたい放題に見えてしまいかねません。
第1次選考通過作品
九月の狂詩曲
織江耕太郎
選評
担当編集者
物語の最後で、殺人の顛末や隠された真実を手紙で明らかにする手法は安易なうえ、そもそも手紙をしたためる理由がありません。現在進行形の事件が起こらず、謎らしい謎や推理がないのもマイナス点です。また中盤で、林業の歴史や蘊蓄を、写真を交え原稿用紙十枚以上も書くのは興ざめです。
第1次選考通過作品
愚者どもの掌の上、ごろごろと詩人の飢えし子らは血まみれ。
一門武重
選評
担当編集者
魅力的なシンメトリー殺人事件の謎が、中盤からなおざりになるのが残念でした。現在と過去で細かい事件がいくつもおきるうえ、登場人物も多く、探偵役が誰なのかもはっきりとしないので、要素を絞ったほうが良いと思います。昭和中期の雰囲気がまったく感じられないのも気になりました。
© FUKUYAMA MUSEUM OF LITERATURE