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第8回 選考過程・選評
応募総数
96
第1次選考通過作品
ディスメンバード・ゴッドー『切断の神殺人事件』ー
相田周一
選評
担当編集者
書き手の強い個性を感じた作品です。読者にどの情報から開示するか順序を工夫してはどうでしょうか? また,登場人物が多すぎるので,人数を絞って事件を整理したら,より読みやすく,謎が引き立ってくるのではないかと思います。
第1次選考通過作品
めっそう
佐藤仲造
選評
担当編集者
昨年の一次通過作の再応募で,改稿したとありますが,大きく印象を変えた感じはしませんでした。こだわりがあるのかもしれませんが,改稿とはいえ同じ作品を再応募するよりは,まったく新しい作品で驚かせて欲しいと思います。
第1次選考通過作品
スプーン一杯のふしあわせ
石崎徹
選評
担当編集者
肝心の「謎」と「解明」が小粒で,明らかに短編レベルのため,長編を支えるには弱く,非常に物足りない読後感でした。また主人公の行動(とそのモチベーション)も,周囲の人間が調査に協力する理由もどこか説得力に欠け,共感を持てないままでした。「読者への挑戦状」が入っていたのには驚きましたが,結局,ほとんど存在感のない人物が犯人だったので,犯人当ての快感が少なく,「挑戦状」という仕掛けが不発に終わったのも残念です。
第1次選考通過作品
コロッケな女
そっこう詩人
選評
担当編集者
情報の出し入れがアンフェアです。視点人物が組織的な犯罪の一環を把握しているにも関わらず,それに触れていないこと。重要な人物が途中まで伏せられていることなど,ミステリーの構造として破綻があるように読めました。また誤字・誤植が大変多く,どうして精読,清書をしないのか,疑問が残りました。
第1次選考通過作品
オルレアンの魔女
稲羽白菟
選評
担当編集者
プロローグ,魅力的なモチーフが頻出し,期待感が高まりましたが,読み進むうちに,事件と謎の解明がやや食い足りないと感じはじめました。ラスト近くに真犯人の告白に近いかたちで真相が知らされるので,意外な真実だという実感が持てませんでした。
第1次選考通過作品
ずっとあなたが好きでした
遠野有人
選評
担当編集者
20代前半の女性が,好意を寄せていた故人のこどもを引き取って育てるという設定自体に無理があると感じます。仮にその点を美談と評価するとしても,誤字脱字の多さがたいへん気になり,読み進めるのが苦痛なほどでした。
第1次選考通過作品
愛の気配 死の匂い
横邊愛恵
選評
担当編集者
主人公が保険会社の検査医という設定は新鮮で,社内での微妙な立場や検査での不正など導入部に興味をひかれましたが,要素を盛り込み過ぎていて,本筋が何なのかわかりにくくなっていました。また,登場人物同士の因縁の繋がりが不自然なほど多く,ご都合主義的に感じられてしまいました。
第1次選考通過作品
在郷の怪人
河端勇樹
選評
担当編集者
妹の物語,祖母の物語,母,そして長女の物語が,それぞれを視点に語られます。この親子の物語自体は既視感はあるものの,現代的問題が提起されてもいて面白く読めました。彼女たちを守る「カミサマ」は何者なのかという通底がミステリーとしてのキモになると思いますが,新味を感じませんでした。想定の範囲内なのが惜しいです。女たちの物語を短く纏め,カミサマの章を練り込むなどしないと難しいです。また,このテーマにしても,あまりにも長すぎます。
© FUKUYAMA MUSEUM OF LITERATURE