現在、ふくやま文学館で開催中の「島田荘司展Ⅱ」において、“斜め屋敷(流氷館)”の模型-「斜め屋敷の犯罪」-を展示しています。制作は、K2 DESIGN Inc. (河口佳介、菊地智江、名越吉彦、三鼔篤史、山田幸恵、龍野裕平)です。この模型は、本展のために制作していただいたもので、実際の50分の1のスケールです。展覧会の入場者の方々からも、非常に高い評価をいただいています。ぜひ、この機会に「島田荘司展Ⅱ」にご来場ください。
島田荘司先生も、この“斜め屋敷”の模型について、次のように述べられています。
「そして義弟の斉氏が今回、この展示のため、仲間と一緒に精密な模型を造ってくれた。この製作の過程で、彼にいろいろと細部について尋ねられたから、当時の発想をあれこれと思い出した。
自分は当時この建物を、鉄骨造りにも関わらず、外観はエリザベス王朝ふう、白壁に黒い木の柱を浮き立たせた英国チューダー王朝の様式、などと指定している。このようなことは、作中で展開するトリッキーな殺人計画には何の関係もなく、そう思うとやはりこの作は、英国趣味の絵描きが文字で描いた、立体画のようなものなのであろう。
斉氏とその仲間が、今回それを忠実に再現してくれた。この模型の出来は見事である。パソコン上でそのカラーの図面を眺めていたら、当時の思いがありありと甦り、ようやくこれで執筆当時の思いが完成した、という気分がした。」
-島田荘司自作解説 「斜め屋敷」 (「島田荘司展Ⅱ」のための書き下ろし)より
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