コウモリ通信

第2回受賞作発表!

第2回受賞作発表!!

受賞作  伽羅の橋(きゃらのはし)

作 者   糸 冬了(より とおる)

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(左から 島田荘司先生、糸 冬了さん、羽田皓実行委員長)

 島田荘司選 ばらのまち福山ミステリー文学新人賞の第2回受賞作の発表記者会見を、10月23日、羽田皓実行委員会委員長、島田荘司先生、受賞者、協力出版社3社の出席のもと、ふくやま文学館で行いました。
作者の糸 冬了さんは、1965年大阪市生まれ、大阪市在住。会社員。

●島田先生選評(抜粋)

「この作者は、いうなれば下手糞なボクサーであった。ジャブの繰り出し方も、フットワークも、どうかすればグラブの付け方さえ知らない。しかし、目の覚めるような右ストレートだけを持っていた。そのとてつもない破壊力は、歴代のどんな名ボクサーも、一発でマットに沈めるほどのものだった。このストレートに惚れ込んで、ほかのいっさいを自分がやっていいとさえ、今自分は思っている。
福ミスは、二年目においてもこのような優れた着想の作品を得ることができ、幸運であった。受賞作はこれ以外にはあるまい。」

●糸さん受賞コメント

 「この度は、たいへん名誉ある賞に選んでいただき、まことにありがとうございました。羽田市長、島田先生をはじめ、事務局および関係各所の方々、選考委員の皆様に厚くお礼申し上げます。光栄であるとともに、賞の重みを厳粛に受け止め、今後もさらに精進して、次回作以降も世に出していただけるよう、がんばってまいります。最後に、福山市と福山市の皆様の、さらなるご発展をお祈りいたします。」

●受賞作の出版は2010年3月(予定)

作品は今後、島田先生の指導のもとに推敲され、2010年3月に光文社から発表される予定。

●表彰式は2010年3月27日(予定)

 第2回表彰式を、来年3月27日、前回と同様、福山市内のまなびの館ローズコムで開催する予定です。(詳細は未定)

昨年に引き続き、島田先生に「この作品以外ない」という作品が決まり、事務局でも大変うれしく思っております。先生のアドバイスで、作品に磨きをかけられ、「傑作」となって世に送り出ます。出版が大変楽しみです。
今後とも福ミスをどうぞよろしくお願いいたします。

【第2回受賞作発表!】 - 【新規投稿】
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  • 島田先生による選評はいつごろ掲載されるのでしょうか?
    第三回の応募の参考にしたいので、できるだけ早くお願いします。

    • 投稿者名:クリントン大西

      横合いより失礼致します。

      前回、わたしもそのように思いました。最終選考作品についてもそうですが、二次選考作や、できるなら一次選考作……つまり全作品について、何らかの「選評公開策」はないものでしょうか?

      一次選考に携わった方々からも、「自分達の行った選評は、その作品の筆者達に届くのか?」といった質問を受けました。

      それら「既存の選評」を、メールで個別に伝えるなり、ウェブサイト上にずらっと載せるなり、様々な手だてが考えられるでしょう。

      選評が投稿者に伝わることによって、作品の反省点などが適切にフィードバックされます。これは、全体の質向上に繋がることは勿論、書き手のモチベーションを高める効果もあるように思われます(わたしなら高まります)。

      手間などの都合で難しい場合は、前回、前々回に作品を投稿した参加者などに「半無償協力」を願う、という代案を提示致します。

      手伝う代わり、その人達の文章などを「アピール権」としてこの「こうもり通信」に載せる………などの『報酬』を謳えば、恐らく希望者が集まるものと予想されます(わたしなら、その条件で協力したくなりますね)。

      良い機会ですので、当該スタッフの方々にあられては、是非ご一考のほど御願い申し上げます。

      ───ま、絶対そっちの方がいいですって!(笑)

  • 第二回受賞作決定、おめでとうございます。どのような作品か、島田先生のコメントをみてもとても楽しみです。早く第二回候補作の選評を見たいな~。

    • 投稿者名:福ミス係

      しまなみ海道さん いつも応援してくださいましてありがとうございます。

      作品は現在島田先生のご指導の下、さらに磨きをかけられているとお聞きしております。

      前回の玻璃の家は「緻密」、今回の伽羅の橋は「とてつもない破壊力」と評されました。

      破壊力にさらに磨きをかけてくるのか、それとも華麗なフットワークやコンビネーションが加わるのか。

      出版されるのが待ち遠しいですね。

  • クリントン大西さんの意見に賛成です。現在、ミステリーの賞として、乱歩賞、鮎川賞などがありますが、後発の「福ミス」としては、何か特色を打ち出すことも、賞の魅力を高める方法のひとつだと思います(第二回の選考方法もそうですが)。
     自分が応募者なら、受賞できなくても、応募作がどう評価されたのか知りたいと思いますね。ここは良い、ここは修正したほうがよいと指摘されれば、次に応募する時のモチベーションは上がると思います。ただ、選評公開となると、嫌がる応募者もいるかもしれませんので、個別に連絡するほうがいいかも知れません。
     事務作業は増えるでしょうが、第一次選考者には福山市およびその近郊の方もおられるとのこと。都合がつく方に手伝ってもらうという手もあります。
    選考者の負担など、問題はあるかと思いますが、ぜひ検討していただきたいと思います。

    • 投稿者名:福ミス係

      ご意見ありがとうございます。
      今回の1次選考の審査表については、公開を前提として書かれたものではありませんので、公表(もしくは応募者に対し個別にお伝えするとしても)はまず難しいと考えます。
      次回以降の公表についても、今後検討させていただければと思います。
      現段階ではこのような回答しかできず心苦しいですが、ご理解のほどよろしくお願いします。
      最終選考の選評につきましては、近日UPする予定ですので、もうしばらくお待ちください。

  • 1次や2次の選評の公表は不要と考えます。

    厳しい意見だと思われるかもしれませんが…

    少なくとも、1次・2次での落選作の場合、
    世に出ている本格ステリー作品と比べて、どこが足りないのかということは、
    その作品の作者自身が分かっていることだと思います。
    それが分からないとすれば、
    本格ミステリーについてのその作者の認識不足、技量不足であり、
    選考委員の方々の選評を読んでも納得できないのではないでしょうか。
    選評以前に、世に出ている本格ミステリーと自分の作品を比較して、
    自分の作品に足りないものを見つけて反省、次の作品に活かすことができなければ、
    出版に耐えうる作品を書くことなど難しいのではないかと思います。

    (もちろん、第1回の選評を読む限り、最終選考に残った作品がすべて、編集者によって出版に耐えうると判断された作品ばかりだとも思いませんが)

    • 投稿者名:クリントン大西

      クリントン大西です。

      これは、

      「自己評価に基づく反省で本来充分の筈であり、一定以上の実力があると思われる作者の作品以外については、わざわざ『評価する』といった労力を払う具体的価値がない」

      ──という主張でしょうか。

      わたしは、自己評価のみで自作の反省・向上を行うよりも、第三者……特に実際の創作現場で活躍されているような人々の評価を交えて反省・向上を行う方が効率は良いように思えますし……ひいてはそれが、『福ミス』投稿作品全体の底上げにもなるのでは、というように考えますが──

      つまり、「そうして得られる全体の向上」が微々たるものであり、支払う労力には見合わないだろう、ということですかね?

      そこまで言い切るからには、当然過去のデータなどをつき合わせての結論でしょうから……こちらとしましても、納得せざるを得ません。

      良く分かりました。

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