島田荘司選 第17回ばらのまち福山ミステリー文学新人賞の受賞作は
に決定しました!!!
第17回受賞作発表記者会見を枝広直幹実行委員会委員長、選者 島田荘司先生、受賞者 竹中篤通さん、協力出版3社の出席のもとふくやま文学館にて行いました。
受賞作は今後、島田先生の指導を経て、原書房より2025年3月に出版されます。
◆作者プロフィール
三重県桑名市出身。医師。京都大学理学部卒業。スズキ株式会社勤務を経て、名古屋市立大学医学部卒業。
◆受賞作概要
商業ビルの階段に、右腕を切断された死体がある――と通報が入った。かつて医師を目指した刑事の紀平は、先輩刑事の倉城と共に現場へ急行する。死体を探して階段を上がる途中、紀平は何者かに突き飛ばされ、転落して意識を失った。
紀平が目を覚ますと、倉城の右腕が切断されていた。瀕死状態の倉城は、犯人の逃走先を告げ、紀平に追うよう命じた。ところが、逃走先は行き止まりで、犯人は密室から忽然と消失していた。
◆島田先生選評(抜粋)
構造設計は、トリックを中心軸とした本格の設計とは一見異なるように見えるのだが、こうした俯瞰の視線と全体把握、底面細部におりての緻密な辻褄合わせの細工は、明らかに本格スピリットの産物であり、醍醐味で、わき目もふらずにこの構造体の解体に精を出す登場人物たちの熱量は、逆説的に優れた本格構造体を編み上げていく姿で、絶えずエネルギーを発散させ、読み手たるこちらの視線を惹きつけ続ける。畳み込むステディなロックのリズムに乗って進行するオペラのようなスピーディな展開は、ここ十年くらいの本格の現場で、なかなか体験した記憶がないほどに筋のよい純粋さで、大いに共感させられた。
◆受賞者 竹中篤通さん受賞コメント
暇つぶしで始めた小説の執筆は、徐々に楽しくなり、いつの間にか生活の一部になっていました。
昔から読書は好きだったものの、十代の頃は作家やジャンルに拘りはなく、色んな作品を読んでいました。二十歳くらいのときに島田先生の作品と出合って、以降は本格ミステリに夢中になりました。
そんな私の『片腕の刑事』を受賞作に選んでいただき、ありがとうございます。良い作品に仕上げて世に出せるよう頑張ります!
最終選考に残った4作の島田先生による選評と第1次選考通過作品(第1次選考通過作品を除く)の担当編集者による選評は、近日中に掲載します。
どうぞお楽しみにお待ちください。
また、現在第18回の募集をしております。締め切りは2025年5月10日です。福ミスの受賞、
そして出版を目指している皆様の御応募お待ちしております。
* 書き込まれた内容につきましては、掲載前にチェックを行います。
(すぐには掲載されませんので、ご了承ください。)
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